中日一軍打撃コーチ就任の所信表明 キャンプで真っ先に「変えたいこと」がある
打撃コーチとして大切にしたいのは、選手とのコミュニケーションだ。まずは選手が何に悩んでいるのか、しっかりと耳を傾けたい。
そのうえで、こちらからアドバイスをする。もちろん、ピントがズレている場合もあるだろう。コーチが選手のことを100%理解できるわけじゃないし、選手本人の感覚や感性も大事だ。だからこそ、お互いの考えを擦り合わせていくことが必要だと思う。
俺は現役時代、コーチからの一方的な押し付け指導に耐えきれず、衝突したことがあった。違うなと思った意見はうのみにせず、右から左に聞き流すこともあった。コーチから見れば、言うことを聞かず、好き勝手にやっているように映っただろう。お互いが譲らず、ぶつかることもあった。
そんな経験をしてきたからこそ、自分がやられて嫌だったことは選手にしたくない。コーチの言うことを聞かず、自分の考えを貫く選手がいても大いに結構だ。そもそも全員が素直に話を聞くとも思っていない。
ただし、ハナから「ノー」と言うのではなく、なぜ違うと思うのか、自分の意見や理論をしっかりとぶつけてほしい。選手とコーチの一線は引かないといけないが、一方的に教えるのではなく、一緒に答えを探していきたい。技術的なことはもちろん、選手の気持ちを支える「メンタルコーチ」としての役割も大きいと思っている。
そんな思いで選手と向き合ったのが、今年2月に臨時コーチを務めた日本ハムでの指導だった。新庄剛志監督から声をかけられ、アドバイスした清宮幸太郎(12→23本)、万波中正(20→21本)、野村佑希(8→17本)がそれぞれ本塁打数を伸ばした。打席での様子を見ていると、「テイクバック時に手を止めず、動かしながらトップをつくったらどうか」と伝えた野村は俺の教えを守ってくれているように感じる。
新庄監督からは「おかげでホームランが増えました」と言ってもらえた。でも、選手が頑張ったから成績が上がったわけで、俺のおかげじゃない。
そもそも、やるのは選手であって、監督もコーチもしょせんは裏方だ。中日にしても、工藤さんが来たからといってすぐにめちゃくちゃ強くなるかといったら、そんなに甘くはないだろう。コーチは選手が力を発揮できるよう手助けすることしかできないが、やるからには選手の力を伸ばし、再生しなきゃいけない。
2019年ドラフト1位の石川昂弥は打率.249と2割5分に届かなかったし、昨年ベストナインを獲得するなどリードオフマンとして活躍した岡林勇希は今年ケガで活躍できなかった。もちろん、選手の自主性を尊重するからといって、すべて選手任せにするつもりもない。岡林はヤンチャ坊主だから、ある程度はこちらの方から、しっかりやらせないといかんかな。
技術指導だけでなく、キャンプで
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