著者のコラム一覧
友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

メジャー投手は失点急増…粘着物質取り締まり強化の余波

公開日: 更新日:

 ピッチャーに対する粘着物質の有無を調べる検査が始まって2週間が経過した。

 粘着物への依存度が高かったピッチャーは、この検査の導入で使用を控えざるを得なくなり、大きなダメージを受けているケースが少なくない。最も多いのは制球力や球威の低下による失点の急増だ。

 粘着物疑惑の代表格ゲリット・コール(ヤンキース)は5月まで無失点か1失点に抑える試合が多かったのに、6月以降はそれが皆無になり、6月27日(現地時間)のレッドソックス戦では五回までに6失点の荒れようで、ファンを不安にさせている。

 昨年のサイ・ヤング賞投手トレバー・バウアードジャース)は、コールとともに粘着物疑惑の矢面に立たされ、それが大きなストレスになっているようだ。先週、セックスをした女性から「バウアーに殴られたうえ、首を絞められた」と告発されてニュースになった。バウアーは「合意のうえでセックスをしただけ」と主張しているが、女性の方は争う構えを見せているので解決まで時間がかかる可能性がある。

 これまでメジャーリーグには粘着物を上手に使いこなしてきた先進球団と、そのノウハウがない後進球団があり、後進球団の投手が先進球団に移籍した場合、大化けすることがある。ディラン・バンディは昨年、後進のオリオールズから先進のエンゼルスに移籍し、制球力が格段に向上。リーグ9位の防御率3.29をマークしてエース格にのし上がった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    N党・立花孝志氏に迫る「自己破産」…元兵庫県議への名誉毀損容疑で逮捕送検、巨額の借金で深刻金欠

  2. 2

    高市内閣は早期解散を封印? 高支持率でも“自民離れ”が止まらない!葛飾区議選で7人落選の大打撃

  3. 3

    箱根駅伝は「勝者のノウハウ」のある我々が勝つ!出雲の7位から良い流れが作れています

  4. 4

    女子プロレス転向フワちゃんいきなり正念場か…関係者が懸念するタレント時代からの“負の行状”

  5. 5

    高市首相「午前3時出勤」は日米“大はしゃぎ”会談の自業自得…維新吉村代表「野党の質問通告遅い」はフェイク

  1. 6

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み

  2. 7

    我が専大松戸は来春センバツへ…「入念な準備」が結果的に“横浜撃破”に繋がった

  3. 8

    学歴詐称問題の伊東市長より“東洋大生らしい”フワちゃんの意外な一面…ちゃんと卒業、3カ国語ペラペラ

  4. 9

    村上宗隆、岡本和真、今井達也のお値段は?米スカウト&専門家が下すガチ評価

  5. 10

    自死した元兵庫県議の妻がN党・立花孝志党首を「名誉毀損」の疑いで刑事告訴…今後予想される厳しい捜査の行方