「サプリメントの正体」田村忠司著

公開日: 更新日:

<サプリメーカー経営者が明かす業界事業>

 発がん性が指摘されながらも規制されていない添加物など、実質的に「汚染」されたも同然の食品が後を絶たない。

 現代人が何かと手にするのがサプリ。最近は「コラーゲンでお肌プリプリ」とか「セサミンで長寿を!」と誘うCMも多い。しかしコラーゲンサプリを摂取しても大半は尿になって出ていくだけ。おまけに飲みやすくするために糖類が添加されていることが多く、糖分のとりすぎで血管や細胞が傷ついたりするのだ。

 また成分表示をじっくり見られないテレビ通販でサプリを買うのは厳禁。1万円のサプリでメーカーの取り分は何と2000円が普通。しかも欠品は絶対悪とされるので最低でも1万本は用意する。こうなると品質を落として薄利多売に走るほかない。みずから医療機関専用サプリのメーカーを経営する著者は、ある通販メーカーから「うちの製品は品質がいまいちだから、お金を投入してマーケティングしなきゃ」と告白されて仰天したものだという。

 しかし本書は単なる告発本ではなく、品質の見分け方から医師への相談法、サプリの飲み合わせなどをていねいに解説している。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁の「清純派枠」を狙うのは"二股不倫報道”の田中圭と同じ事務所の有望株という皮肉

  2. 2

    気持ち悪ッ!大阪・関西万博の大屋根リングに虫が大量発生…日刊ゲンダイカメラマンも「肌にまとわりつく」と目撃証言

  3. 3

    橋本環奈『天久鷹央の推理カルテ』コア視聴率も低迷…パワハラ報道前からあった"上げ底人気"疑惑

  4. 4

    趣里と三山凌輝に結婚報道…“希代のワル”羽賀研二を彷彿とさせる男の登場に水谷豊どうする?

  5. 5

    慶応幼稚舎の願書備考欄に「親族が出身者」と書くメリットは? 縁故入学が横行していた過去の例

  1. 6

    ベッキー不倫騒動が教訓 LINEはこうして筒抜けになる

  2. 7

    自民“裏金議員”西田昌司氏が沖縄戦に許しがたいイチャモン…次期参院選に推薦した公明は真っ青

  3. 8

    上智大は合格者の最大40%も…2021年から急増した「補欠合格」の現状

  4. 9

    人間の脳内のマイクロプラスチック量は「使い捨てスプーン」サイズ…8年前より1.5倍に増えていた

  5. 10

    嵐「解散ビジネス」で荒稼ぎの皮算用…総売り上げは500億に? 2026年5月に活動終了