極上のミステリー特集

公開日: 更新日:

 秋の夜長の読書に最適なのは、何といってもミステリーだ。世にあまたのミステリー作品があふれる中、今回は、最も勢いのある新鋭・気鋭による5作を紹介する。どの作品も時が経つのも忘れて没頭させてくれる極上のミステリーゆえに、寝不足にご注意を。

■「レミングスの夏」竹吉優輔著

 高校3年のアキラに、親友のナギが師匠と呼んでいた長峰から電話がかかってきた。その電話がきっかけで、久しぶりにかつての仲間モトオ、ミト、ヨーコが顔をそろえるが、一番会いたいナギはここにはいない。

 4年前の中学2年の夏、アキラたちはリーダーのナギが2年前から練ってきた計画を決行した。幼馴染みの5人は、そろって同じ中高一貫校に進学したが、その計画を完遂するため、入学後は校内でお互いに言葉を交わすことを自ら禁じ、常に秘密基地で相談を重ねてきたほどだった。そしてついにその日が来た。終業式の日、5人は市長の娘で生徒会副会長の宏美を誘拐して秘密基地のひとつに監禁する。そして宏美の解放と引き換えに町の改革を急ピッチで進める市長に、6項目の要求をつきつけたのだ。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし