【そうだ食べに行こう】満腹感だけじゃなく“気づき”の食が味わえる定食屋

公開日: 更新日:

■「遊と捨を生きる」田村久雄著
菊谷文庫(1200円+税)

 曽祖父が農民、祖父が米屋、父が八百屋とスーパー、そして料理人である著者は定食屋。「遊と捨を生きる」は、池袋の名店「美松」店主が食への静かなる思いをつづる。大切なのは、流行の無農薬や自然食ではなく、作る側も食べる側も自然体でいること。満腹になるだけの食事ではなく、足るを知る“気づき”の食が心を豊かにすると説く。

 東日本大震災以降は情報に惑わされず、放射能対策を取り、シンプルな食材で滋味あふれる食事を提供。特製味噌汁とコロッケのレシピも掲載してあり、ぜひ一度足を運んで食してみたい定食屋だ。

■「うますぎ! 東京カレー」伊藤ハムスター、小野員裕著
メディアファクトリー(1100円+税)

「うますぎ!東京カレー」は日本人の国民食・カレーが主役。横濱カレーミュージアム初代名誉館長でもある小野氏が東京都内の名店30店を案内。イラストレーターの伊藤氏が抜群の表現力とコミカルな描写でカレーの魅力を伝えるコミックエッセーである。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ