「新しい、美しい ペンギン図鑑」テュイ・ド・ロイ+マーク・ジョーンズほか著 上田一生監修・解説

公開日: 更新日:

 研究者に同行した本格的な調査活動の中でしか撮影できない写真と、大勢の専門家による最新情報を網羅した、見て、読んで、楽しいペンギン図鑑の真骨頂。

 世界には18種類のペンギンがいて、そのすべてが南半球に生息している。とびっきりのペンギンナチュラリストの著者3人が20年かけてその各生息地をめぐり、撮影してきた写真を収録する。

 多くの人がペンギンといえば南極の氷の世界を思い浮かべるだろう。実は南極大陸とその近くにコロニーをつくるのはわずかに4種類のみ。その1種アデリーペンギンは最大で100万羽のコロニーをつくるが、厳寒期には寒さから逃れるために数千キロ離れた流氷へと大移動を繰り広げる。対照的にエンペラーペンギンは、冬に南を目指し不安定な凍った海の上で卵を産み育てる。また、年間を通して繁殖するキングペンギンの両親は、冬場えさを求めて大移動をするため、数カ月間もヒナだけで過ごすという。

 一方、ペンギンの中で最も出合うのが難しいのは、赤道に近いガラパゴス諸島に暮らすガラパゴスペンギン。体長35センチ、体重が2キロと2番目の小ささで、現在2000羽ほどしかいない。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?