「どうする定年」日経ヴェリタス編集部著

公開日: 更新日:

 あてにならない年金と激動の社会情勢を背景として、定年後どう生きるかは多くの人にとって今や切実な問題となっている。本書は、会社卒業が見えてきた50歳に、果たしてどんな戦略を立てて準備すべきなのかを、架空の企業「山谷電機」の同期入社組3人の事例をもとに小説仕立てで紹介した一冊だ。

 登場するのは、出世街道を進んできたものの就活に失敗した長男が気がかりな計順平、2歳の娘を抱えて子供の教育費が不安な風任成行、男女雇用機会均等法1期生の女性部長であり老親の介護が迫るおひとりさまの高嶺華代の3人。人生の第2ラウンドに遭遇しやすい親との同居や介護とキャリアの関係、相続問題、子供の就活、晩婚晩産で定年後にも必要となった教育費などの話題のほか、不動産購入で直面する問題や少額投資非課税制度(NISA)を活用した資産形成なども紹介。それぞれの個人事情に合った老後対策を考えるための、肩のこらないマネー本となっている。

(集英社 1200円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  2. 2

    帝釈天から始まる「TOKYOタクシー」は「男はつらいよ」ファンが歩んだ歴史をかみしめる作品

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  5. 5

    立川志らく、山里亮太、杉村太蔵が…テレビが高市首相をこぞってヨイショするイヤ~な時代

  1. 6

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  2. 7

    森七菜の出演作にハズレなし! 岡山天音「ひらやすみ」で《ダサめの美大生》好演&評価爆上がり

  3. 8

    小池都知事が定例会見で“都税収奪”にブチ切れた! 高市官邸とのバトル激化必至

  4. 9

    西武の生え抜き源田&外崎が崖っぷち…FA補強連発で「出番減少は避けられない」の見立て

  5. 10

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ