「すぐそばにある『貧困』」大西連著

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 貧困問題を自分とは関係のない遠い世界として捉える人が多いが、実は日本人の6人に1人が相対的貧困状態にあるという。先進国の豊かな国というイメージの裏で、社会保障制度の予算は次々削減され、個人の負担は大きくなる一方だ。病気や失職、DVや離婚などをきっかけに、普通の生活を送っていた人が困窮に陥ることは決して珍しくない。

 本書は、20代にして生活困窮者の相談支援活動に携わる「NPO法人もやい」の理事長になった青年が出会った、現代日本の貧困の現場をまとめたリポート本だ。

 終電を逃した渋谷でのホームレスとの初めての出会い、友人に誘われなんとなく手伝った炊き出しの現場、路上生活者への声掛け体験、生活保護申請の同行、年末年始の越年越冬等、おそるおそる支援の現場に足を踏み入れた著者の足跡が語られていく。貧困について何も知らなかった若者が路上で体験した生身のやりとりが、今の日本の現状をリアルに映し出している。

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