「覇道の槍」天野純希著

公開日: 更新日:

 都の合戦に出陣していた父の長秀が味方の裏切りに遭い自害。千熊丸は9歳で家督を継ぎ、元長を名乗る。京では、幕府管領として権勢をふるっていた細川政元の死後、澄元と高国の養子2人が家督と管領の座の奪い合いを繰り返していた。

 11年後の永生17(1520)年、阿波守護家出身の澄元を擁する祖父・之長に従い、高国軍勢と対峙した元長は、人々を苦しめる戦に疑問を抱く。やがて澄元が病死。澄元の後を継いだ六郎に仕える元長は、分裂して阿波に逃れてきた足利将軍家の義賢とともに幕府を再興するために動き出す。

 時の政権に代わる堺公方府の樹立に貢献した武将・三好元長の悲運の人生を描く戦国史小説。(角川春樹事務所 780円+税)


【連載】文庫あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    長瀬智也が国分太一の会見めぐりSNSに“意味深”投稿連発…芸能界への未練と役者復帰の“匂わせ”

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  3. 8

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  4. 9

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  5. 10

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…