「日本おとぼけ絵画史」金子信久著

公開日: 更新日:

「へそまがりな感性」が生み出した魅力作

 正統的、伝統的な日本美術の本流からは、ちょっとずれてはいるが、なぜだか見る者の心を奪って離さない、そんな絵画の数々を紹介する異色アートガイドブック。

 人は、世の中の価値観とはずれた意外なものに魅力を感じたり、心引かれたりすることがある。その「へそまがりな感性」が実は魅力的な美術を生み出すのに欠かせない原動力になってきたと著者は言う。本当にこれでいいのかと考え込んでしまうような絵でも、一方に手の込んだ立派な絵があるからこそ、それを否定し飛び越えることの痛快さを、見る者の心に与えてくれるからだ。

 日本の美術史に点在するそんな「へそまがりな感性」によって生み出されてきた作品の数々を鑑賞していく。

 まずは見る人を別世界へといざなう禅画を取り上げる。禅問答のように禅の境地を表す言葉は、一般の人間にはちんぷんかんぷんだが、そんな言葉や理屈を超えて一瞬で禅の何たるかを感じさせるために禅画は描かれてきた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    交際報道めぐり発覚「平祐奈vs橋本環奈」熾烈な争いと因縁

  2. 2

    石田純一引退危機 視聴者と業界の目に映った利己的TV出演

  3. 3

    支持率20%台の危険水域 安倍首相「8.24退陣説」囁かれる

  4. 4

    別居情報を払拭?福山雅治の妻・吹石一恵の幸せ自粛ライフ

  5. 5

    京大准教授「ソーシャルディスタンス2m必要なし」の根拠

  6. 6

    「バイキング」の“誤報”で叩かれるべきはMC坂上忍なのか

  7. 7

    小泉今日子が国会議員になる日 湧き上がる政界進出待望論

  8. 8

    鉄腕DASHに登場 元TOKIO山口復帰と長男デビューの同時計画

  9. 9

    シースルー防護服の下は水着…男性患者には「大きな支援」

  10. 10

    真中満は打撃センスもさることながら要領の良さも天下一品

もっと見る