「『強すぎる自民党』の病理」池田信夫著

公開日: 更新日:

 今夏の参議院選挙自民党が圧勝。安倍首相は「アベノミクスが支持された」と自画自賛するが、成長率はゼロに近づき、2%のインフレ目標はマイナスという、ろくな経済政策もない自民党がなぜ選挙に勝てたのか。それは、増税などの有権者が嫌がる政策をすべて先送りし、財政や社会保障などの問題にも触れなかったからだと著者は指摘する。

 自民党政治は、一貫して増税のような利害対立の起こる問題を避け、誰も反対しないバラマキだけを行う「日本型ポピュリズム」だと批判。財政と社会保障を破綻の危機に追い込んだこの「甘えの構造」がどのように生まれ、現在まで続いてきたのか。戦後政治史を追いながら、その「無責任体質」の源に迫る。(PHP研究所 800円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?