「『強すぎる自民党』の病理」池田信夫著

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 今夏の参議院選挙自民党が圧勝。安倍首相は「アベノミクスが支持された」と自画自賛するが、成長率はゼロに近づき、2%のインフレ目標はマイナスという、ろくな経済政策もない自民党がなぜ選挙に勝てたのか。それは、増税などの有権者が嫌がる政策をすべて先送りし、財政や社会保障などの問題にも触れなかったからだと著者は指摘する。

 自民党政治は、一貫して増税のような利害対立の起こる問題を避け、誰も反対しないバラマキだけを行う「日本型ポピュリズム」だと批判。財政と社会保障を破綻の危機に追い込んだこの「甘えの構造」がどのように生まれ、現在まで続いてきたのか。戦後政治史を追いながら、その「無責任体質」の源に迫る。(PHP研究所 800円+税)


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