「ESDの地域創生力」阿部治氏

公開日: 更新日:

 加えて、地域の多様な資源(人的資源を含む)を見える化・つなぐ化によって再確認(再評価)すること、見える化・つなぐ化を果たす学校(特に地域の小学校)の役割の再確認と統廃合政策の見直しなど、阿部氏が指摘する地域創生を進める際の10の留意事項は、地域創生を成功させる上で大いに参考になるだろう。

「地域創生の際の今一番の資源はシニア層なんです。企業戦士だった定年組シニア層は、地域創生に必要な“つなぐ化”の力や事業に結び付けるアイデア力にたけているはずです。企業内とは違う上下がない人間関係の場に関わることの楽しさ、そこで受けるリスペクトなどなど、『ビーパル』世代には魅力的だと思いますね。こんな面白いことを若者だけにやらせておく手はありません。対馬市で、都会から移住してきた若者サポート活動を続けている年配の人たちも、皆さん、若者たちと関わるのを楽しんでやってらっしゃいます」

 阿部氏は日中韓環境大臣会議の環境教育プロジェクトのコーディネーターを長年務め、今年11月には立教大学で、ESDによる地域創生国際シンポジウムが開催される。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  4. 4

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  5. 5

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  1. 6

    巨人が助っ人左腕ケイ争奪戦に殴り込み…メジャー含む“四つ巴”のマネーゲーム勃発へ

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    支持率8割超でも選挙に勝てない「高市バブル」の落とし穴…保守王国の首長選で大差ボロ負けの異常事態

  4. 9

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 10

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝