「横浜大戦争」蜂須賀敬明著

公開日: 更新日:

 ランドマークタワー68階のレストランに小田原、鎌倉などの土地神が集まった。

 人口が増えているのに中心が定まらず過労状態だった横浜の大神は、他の神にそそのかされて「中心を決めてしまえばいいのだ!」と気づき、横浜大戦争の幕開けを宣言する。

 横浜ナンバーワンの土地神を決めることを知った保土ケ谷の神は、みなとみらいや中華街、山手といった知名度の高い地区を擁する西や中とやりあっても勝ち目はないと考える。保土ケ谷なんてあまり知られていないからだ。弟の旭の神が情報を集めようと港北区や緑区に近づくと視界がぼやける。どうやら結界が張られているらしい。

 土地神の闘いを描く奇想天外なエンターテインメント。

(文藝春秋 1800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    米倉涼子“自宅ガサ入れ”報道の波紋と今後…直後にヨーロッパに渡航、帰国後はイベントを次々キャンセル

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    彬子さま三笠宮家“新当主”で…麻生太郎氏が気を揉む実妹・信子さま「母娘の断絶」と「女性宮家問題」

  4. 4

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  5. 5

    ヤクルト池山新監督の「意外な評判」 二軍を率いて最下位、その手腕を不安視する声が少なくないが…

  1. 6

    新型コロナワクチン接種後の健康被害の真実を探るドキュメンタリー映画「ヒポクラテスの盲点」を製作した大西隼監督に聞いた

  2. 7

    違法薬物で逮捕された元NHKアナ塚本堅一さんは、依存症予防教育アドバイザーとして再出発していた

  3. 8

    大麻所持の清水尋也、保釈後も広がる波紋…水面下で進む"芋づる式逮捕"に芸能界は戦々恐々

  4. 9

    “行間”を深読みできない人が急増中…「無言の帰宅」の意味、なぜ分からないのか

  5. 10

    万博協会も大阪府も元請けも「詐欺師」…パビリオン工事費未払い被害者が実名告発