「ラム&コーク」東山彰良著

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 家業の墓石会社で働く礼は、中国進出をもくろむ父親から、腹違いの兄・冴と中国語講座に通うよう命じられる。講師は冴の幼馴染みの翔子だという。名ばかり専務で、中国人従業員のまとめ役をさせられている礼は、断りたいが、殺人ほう助の前科がある礼を雇ってくれるところは他にない。

 同じころ、闇金と地下銀行を営む瀬川の下で働く中国人の林傑と羅偉慈は、客の呉富貴を利用して瀬川のタンス預金を奪う計画を立てる。呉富貴は、瀬川の孫娘・翔子の元恋人だった。翔子を利用するため、彼女の講義に林傑が乗り込む計画を立てるが、思わぬ横やりが入ってしまう。

 直木賞作家の初期クライムノベル。

 (光文社 740円+税)

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