「やさしい猫の看取りかた」監修 沖山峯保 絵 立原圭子

公開日: 更新日:

 いまや空前の猫ブーム。しかし、ブームということはやがて廃れることが予想される。かつて、シベリアンハスキー犬が流行となったが、ブームが去った後には持てあまして野に放した飼い主も数多くいた。動物病院の院長である著者は、この猫ブームにも同様の危惧を抱く。

 猫を飼うことはファッションではなく、一度飼った以上、最期まで看取ることを覚悟しなければいけない。では、どうやればきちんと看取ることができるのか。本書は、そのノウハウをわかりやすく解説する。

 まずは、爪とぎや毛玉吐きなど基本的な猫の生態を理解することから始まり、病気や老いの徴候の見方、ペット保険や動物病院の選び方、葬儀の具体例まで細かに説明していく。さらに、安楽死という選択肢、ペットロスの対処の仕方、災害時における猫の守り方などにも言及している。

 猫との付き合い方がコンパクトにまとめられ、猫飼い初心者にも便利。ほっこりした絵が、看取りというつらい出来事を優しく包んでくれる。

(角川春樹事務所 1000円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か