「猫の學校2老猫専科」南里秀子著
かつて5歳前後だった猫の平均寿命は、今や約15歳まで延びているという。本書は、これまで留守宅の猫約5万匹の世話や、飼い主が飼えなくなった猫を引き取り、ともに暮らしてきた著者が、その体験を通じて得た老猫との接し方や見送り方を伝授するペット読本。
猫の老化は被毛や爪など体だけでなく、行動や動作にも変化が表れる。夜鳴きや突然の絶叫は、聴力の衰えで情報量が減って不安になる「テリトリー不安」が原因なので、優しくなでたり、姿を見せて不安を取り除くようにするなど、対処法を具体的にアドバイス。老猫には「特別なことをしない特別」を旨に、普段通りの生活が続けられるようにさりげない形で支えることが大切だと説く。
人も猫も最期まで幸せに暮らせるヒントが満載。(ポプラ社 820円+税)