「酒は人の上に人を造らず」吉田類著

公開日: 更新日:

 テレビでおなじみの酒場詩人が、各地を訪ね歩く紀行エッセー。

 ここ数年、生まれ故郷の高知で酒を飲む機会が増えたという。酒場で見ず知らずの客と乾杯し、すぐその場に馴染んでしまうのは、土佐流の独特の飲酒習慣によって培われたと改めて思う。土佐人の酒宴好きは、平安時代の歌人・紀貫之の「土佐日記」からも読み取れる。その高知で父親と娘姉妹が営む居酒屋での一夜、その脳裏にはハチキンと呼ばれる高知出身のたくましい女性たちとの思い出がよみがえる。

 その他、桜が満開の京都から戻った翌朝、高尾山の山中で見知らぬ人から誘われて加わった草上の酒宴、多摩川の河川敷の茶店をはじめさまざまな店の名物女将など、酒が結ぶ人との出会いをつづる。(中央公論新社 760円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市首相の沖縄「慰霊の日」追悼スピーチは99%安倍元首相のコピペ…唯一の違いは旧日本軍の神聖化

  2. 2

    福岡ローカル「西鉄」が"本業"以外で大躍進のワケ 国際物流事業は国内4位でコロナ禍の営業収益は12%増

  3. 3

    高市首相の“恥”行動が海外に飛び火! 英タイムスがG7外交をディスり、英FTは国内財界との没交渉ぶりを暴露

  4. 4

    歌手・小椋佳さん「たばこの煙が悩みを解いてくれた」…82歳の今も週1でコンサート

  5. 5

    西武が交流戦初Vも…ワガママエース今井達也の放出こそが“最大の補強”だった説

  1. 6

    AKB峯岸みなみの“丸刈り写真” 世界中で相次ぐ目撃情報の謎

  2. 7

    【高校野球怪情報】沖縄尚学・末吉良丞“プロ回避”に現実味…左肘不安で浮上する「東都の名門」の影

  3. 8

    『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』オールキャリアを代表する傑作のトリセツに注意セヨ

  4. 9

    『グッド・デイ・サンシャイン』一筋縄ではいかないヘンテコこそが中期のすべて

  5. 10

    東京ビートルズの番組が、ビートルズ来日から60年後となる日に放送決定