「恋塚」花房観音著

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 女を殺した「俺」は、弁護士にストーカー殺人と報道されている事件の真相を明かす。世間では被害者が夫のために操を守って殺された悲劇のヒロインのように報道されているが、女は夫との間に「愛はない、ただの惰性。でも、別れてはくれない」と語っていた。その女・雪子は俺の叔母の再婚相手の連れ子で血がつながっていない親戚だった。

 離婚後、映像制作に携わっていた俺は、ある撮影現場でエキストラとして来ていた雪子と再会。久しぶりに会う雪子は、少女の頃とは見違えるほどきれいになっていた。後日、男女の関係となった2人は、やがてセックスに溺れ、お互いになくてはならない存在だったという。(表題作)

 性と愛の地獄にはまった男女を描く官能小説集。(講談社 630円+税)


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