「恋塚」花房観音著

公開日: 更新日:

 女を殺した「俺」は、弁護士にストーカー殺人と報道されている事件の真相を明かす。世間では被害者が夫のために操を守って殺された悲劇のヒロインのように報道されているが、女は夫との間に「愛はない、ただの惰性。でも、別れてはくれない」と語っていた。その女・雪子は俺の叔母の再婚相手の連れ子で血がつながっていない親戚だった。

 離婚後、映像制作に携わっていた俺は、ある撮影現場でエキストラとして来ていた雪子と再会。久しぶりに会う雪子は、少女の頃とは見違えるほどきれいになっていた。後日、男女の関係となった2人は、やがてセックスに溺れ、お互いになくてはならない存在だったという。(表題作)

 性と愛の地獄にはまった男女を描く官能小説集。(講談社 630円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菅野智之めぐり「ドジャースvsヤンキース」争奪戦へ…オリオールズで孤軍奮闘もトレード要員へ待ったなし

  2. 2

    「聘珍樓」の3度目の倒産は“氷山の一角”か…格安店の乱立で高級中華が苦境に

  3. 3

    パワハラ報道の橋本環奈"人気凋落"が春ドラマで鮮明に…一方で好感度上げたのは多部未華子

  4. 4

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  5. 5

    さようなら元横綱白鵬…最後の最後まで“問題児”ぶり炸裂、相撲協会は「退職届」受理へ秒読み

  1. 6

    ドジャース大谷がヤンキース現体制を粉々に…「やはり獲得すべきだった」批判再燃へ

  2. 7

    「フラッと大阪万博」にトライ! 予約なし、行列を避けてどこまで楽しめるのか

  3. 8

    進次郎農相の痛恨ミス…備蓄米5キロ1800円でも相場が下がらないカラクリ

  4. 9

    出会いから10日で再婚…梅宮アンナに漂う危うさ

  5. 10

    秋篠宮家の初孫、慶事なのに…眞子さんの出産をテレビ・新聞は当初スルー、宮内庁発表が遅れたミステリー