「全部やれ。」戸部田誠著
日本テレビは1978年、開局25周年を記念してチャリティー番組「24時間テレビ 愛は地球を救う」を開始した。当初は目標の4億円の約3倍の11億9000万円の募金が集まったが、フジテレビの「1億人のテレビ夢列島」に押され、いつしか最低視聴率の番組になっていた。92年、「24時間テレビ」の大幅リニューアルを任されたプロデューサーの小杉は、「24時間チャリティーマラソン」を企画し、間寛平を走らせることに。マラソンの画は視聴者の目をクギ付けにしたが、街頭に人があふれ、寛平が走れない。だが、演出の五味は叫んだ「映すぞー! 行けーー!」。
フジテレビを逆転して万年3位から視聴率トップになった日テレのドキュメント。
(文藝春秋 1550円+税)