こういう本こそ教養本である

公開日: 更新日:

「ホリプロ南田の鉄道たずねて三千里」南田裕介著

 この連載では、あまりマニアックな本は取りあげないようにしているのだが、鉄道マニアは桁違いに数が多いので紹介しても大丈夫だろう。

 著者は、ホリプロでマネジャーを務める南田裕介氏。筋金入りの鉄道オタクとして、タモリ倶楽部等にも出演しているので、顔を見たことがある人も多いのではないか。本書は、著者の鉄道愛を凝縮したものだ。

 鉄道オタクには、鉄道に乗ることを楽しむ「乗り鉄」や、写真を撮ることを楽しむ「撮り鉄」など、さまざまなタイプがいるが、著者は消えていく鉄道の最後の日を見送る「葬式鉄」といわれるタイプだ。しかも、著者は、ブルートレインのようなメジャーな鉄道だけでなく、普通の通勤電車も見送る徹底ぶりだ。

 例えば、東急東横線の渋谷駅が地下化された13年3月、著者はまず、東横線への直通運転が廃止される地下鉄日比谷線の恵比寿駅に出向き、最後の直通電車に乗り込む。そして学芸大学駅で折り返して、東横線の渋谷駅に向かい、最終電車前の武蔵小杉行き下り電車で代官山駅へ。そして上りの最終電車で渋谷駅に戻る。渋谷駅のホームは、鉄道ファンであふれて、「ありがとう」「ありがとう」の声援のなか、回送電車が出ていく。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おい、おまえ、生意気なんだよ」 野村監督は俺の挨拶を“ガン無視”、暴れたろうかと考えた

  2. 2

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 3

    スピードスケート引退・高木美帆にオランダが舌なめずり “王国復権の切り札”として白羽の矢

  4. 4

    長澤まさみの身長は本当に公称の「169センチ」か? 映画「海街diary」の写真で検証

  5. 5

    ブチ切れ高市首相が「誤報だ!」連発 メディア、官邸、自民党内…渡る政界は「敵ばかり」の自業自得

  1. 6

    樹木希林に不倫を暴露された久世光彦

  2. 7

    ドジャース佐々木朗希またも“自己中発言”で捕手批判? 露呈した「人間性の問題」は制球難より深刻

  3. 8

    自転車の「ハンドサイン」が片手運転ではとSNSで物議…4月1日適用「青切符」では反則金5000円

  4. 9

    【独自】急死の中山美穂さん“育ての親”が今朝明かしたデビュー秘話…「両親に立派な家を建ててあげたい!」

  5. 10

    柳楽優弥「九条の大罪」23歳新人が大バズり! 配信ドラマに才能流出→地上波テレビの“終わりの始まり”