「ストロングスタイル」行成薫著

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 父親の影響でプロレスファンになった御子柴大河は、10歳のとき初めて父親に連れられて地元の市民体育館でプロレスを観戦した。そのとき一緒に行こうと誘ったのが、体が小さくてイジメられやすかった同じクラスの小林虎太郎。プロレスを見たら何かが変わるのではないかというおせっかいな気持ちで誘ったのだ。

 迫力ある試合を目の前にして、虎太郎もプロレスにすっかり魅了される。ところが、プロレスファンになった虎太郎に大河はバックドロップをかけてケガをさせてしまった。大河は父親からプロレス禁止令をくらった上に、虎太郎と遊ぶことすらできなくなった。そして時がたち、夢をかなえてプロレス団体JPFの人気プロレスラーとなった大河の目の前に、悪役レスラーとなった虎太郎が現れる……。

 2012年「名も無き世界のエンドロール」で第25回小説すばる新人賞を受賞してデビューした著者の最新作。強さを求め続けるふたりの男の姿が熱く描かれている。

(文藝春秋 1700円+税)


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