「幸福の劇薬 医者探偵・宇賀神晃」仙川環著

公開日: 更新日:

 宇賀神の大学病院勤務時代の友人・明石が死んだ。上司・脇本教授のパワハラによる自殺だという噂があった。しかし、脇本は天才的な脳外科医であるとともに、彼が開発中のアルツハイマーの特効薬DB―1が完成間近であり、大学は動こうとしない。明石の葬儀の日、宇賀神は新聞記者の美雪から脇本の助手をしていた明石が手術中にミスをして患者を死なせてしまったらしいと耳にする。美雪は脇本の指示で手術ミスが隠蔽されたと疑っているようだ。上司の不正を告発して大学病院を追われ、今は診療所の雇われ院長をしている宇賀神は、親友の死の真相を突き止めるために動き始める。

 落ちこぼれ医師が、夢の特効薬開発をめぐる陰謀を暴く書き下ろし長編ミステリー。

 (講談社 640円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし