「幸福の劇薬 医者探偵・宇賀神晃」仙川環著

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 宇賀神の大学病院勤務時代の友人・明石が死んだ。上司・脇本教授のパワハラによる自殺だという噂があった。しかし、脇本は天才的な脳外科医であるとともに、彼が開発中のアルツハイマーの特効薬DB―1が完成間近であり、大学は動こうとしない。明石の葬儀の日、宇賀神は新聞記者の美雪から脇本の助手をしていた明石が手術中にミスをして患者を死なせてしまったらしいと耳にする。美雪は脇本の指示で手術ミスが隠蔽されたと疑っているようだ。上司の不正を告発して大学病院を追われ、今は診療所の雇われ院長をしている宇賀神は、親友の死の真相を突き止めるために動き始める。

 落ちこぼれ医師が、夢の特効薬開発をめぐる陰謀を暴く書き下ろし長編ミステリー。

 (講談社 640円+税)

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