「残業税マルザの憂鬱」小前亮著

公開日: 更新日:

 元フリーターの夏目は、親戚の営むデイサービスに就職したが、激務で体を壊してしまう。数日後、出社すると会社は同業者に買収されていた。再雇用された夏目は、以前では考えられなかった待遇に満足し、仕事にもやる気を覚える。

 そんなある休日、派遣社員のひとみに誘われ食事に行った夏目は、彼女から残業代のことをしつこくたずねられる。おまけにひとみといるところを同棲中の恋人・海羽に目撃され、海羽は家を出て行ってしまう。翌日、出社するとひとみはクビになっていた。(「ボランティア・ケア」)

 労働者を守るために残業代に「時間外労働税」が導入された社会を舞台に、長時間労働の現場で働く人々と彼らを救うために活躍する残業税調査官=マルザを描くお仕事ミステリー。

 (光文社 720円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平に深刻な疲労蓄積…安打も本塁打も激減、「明らかにスイング鈍化」との指摘も

  2. 2

    佐々木朗希に浮上「9月にもシャットダウン」…ワールドS連覇へ一丸のドジャースで蚊帳の外

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    サントリーHD会長を辞任!新浪剛史氏の意外な私生活、趣味は「極妻」鑑賞と…違法薬物めぐり家宅捜索

  5. 5

    ドジャース大谷翔平 本塁打王争いでシュワーバーより“3倍不利”な数字

  1. 6

    《浜辺美波がどけよ》日テレ「24時間テレビ」永瀬廉が国技館に現れたのは番組終盤でモヤモヤの声

  2. 7

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  3. 8

    桑田佳祐も呆れた行状を知っていた? 思い出されるトラブルメーカーぶりと“長渕ソング騒動”

  4. 9

    「ポスト石破」最右翼の小泉農相“進次郎構文”また炸裂の不安…NHK番組で珍回答連発

  5. 10

    田中将大の日米通算200勝“足踏み”に巨人の営業がほくそ笑むワケ