「渋沢栄一」今井博昭著

公開日: 更新日:

 日本最初の銀行をはじめ、生涯に500社を超える企業の創立・運営に関わった日本の「近代資本主義の父」の青年時代を描く評伝。

 その人、渋沢栄一は天保11(1840)年、現在の埼玉県深谷市の豪農の家に生まれた。17歳の時、父の名代として面会した代官の高圧的な物言いに反発し、幕府政治に疑問を抱く。やがて尊王攘夷に傾き、討幕計画を進めるが、幕府に捕まった仲間を救出するため、悩んだ末に一橋家に仕官。会計・財務にたけた栄一は、使節団の一員として渡欧し、多くのことを学ぶ。

 その渡欧中に明治維新を迎え、帰国した栄一は、請われて明治政府の官僚として働き始める。

 農民生まれの栄一が、34歳で実業界に転じるまでの波乱の半生を描く。

(幻冬舎 840円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ