「ヤバイ鳥」ワクサカソウヘイ著

公開日: 更新日:

 普通のバードウオッチャーだった著者だが、やがて鳥の瞳の愛くるしさや羽色の美しさよりも、鳥の脚ばかりが気になるようになってしまったという。鳥の脚ばかりを見ているうちに「ある種のゾクゾクとした快感」が走ることを発見。それが鳥のヤバさに目覚めた瞬間だった。新たな視点で鳥を眺めてみると、奇異な顔つきの鳥や、エキセントリックな羽の色をした鳥、そして異様な習性の鳥などたくさんの「ヤバイ」がそこにあることに気づき、ゾクゾクが止まらなくなったという。

 ある日、絶滅したと思っていた恐竜が、実は絶滅などしておらず、鳥として私たちのまわりに生息していることを知り、納得。ヤバイ鳥にゾクゾクするのは、そこに恐竜の「残り香」を感じているからだ。そんな「ヤバイ鳥」を楽しむスーパーハードバードウオッチングの世界に読者を導く面白図鑑。

 世界には1万種近くもの鳥がいるそうだが、中には「とにかくヤバイ」としか表現できない鳥がいる。著者が「ヤバイ鳥の王者」と恐れるのは、ギネスブックでも世界一危険な鳥にも認定されている「ヒクイドリ」。つい最近も人の命を奪ったというこの鳥、強靱な脚とナイフのような爪で敵に強烈なキックをお見舞いする。その存在を知らずに彼らの暮らす熱帯雨林で遭遇してしまったら、きっと「恐竜に出合ってしまった」と思うだろうと著者はいう。

 他にも、大きな目が薬物であっち側の世界に行ってしまったような「新宿・歌舞伎町感」のある「タチヨタカ」など。

「とにかくヤバイ」鳥だけでかなり恐ろしいが、続いて「ビジュアルがヤバイ」「伝説がヤバイ」「求愛がヤバイ」「奇行がヤバイ」鳥たち40余種を紹介。あなたもゾクゾクが止まらなくなるかも。

(枻出版社 1300円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    北島三郎(3)「北島ファミリー」の長女・原田悠里が語る御大

  2. 2

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  3. 3

    「マクドは健康保険と年金に加入できてよかった」 シニアが働き続けるために必要なこととは?

  4. 4

    東京・蒲田の2駅結ぶ蒲蒲線、大田区と地元を取材して分かった実現のハードルと地元の思い

  5. 5

    NHK夏の音楽特番「うたであえたら」は北川景子のMCが見事 カオスと化した近年の紅白はお手本に

  1. 6

    菊池風磨はジャニー喜多川氏の“推薦”もあって慶大総合政策学部に進学 仕事の合間に1日10時間の猛勉強

  2. 7

    KDDIが楽天モバイルへの「ローミング」終了でライバルの“品質低下”を狙い撃つ

  3. 8

    豊昇龍が長期離脱で大の里までピンチ! “ひとり横綱”の重圧で「共倒れ」にならないか

  4. 9

    徳川光圀(1)水戸黄門は全国漫遊などしていない 主に出かけたのは江戸と領地の往復

  5. 10

    永野芽郁がキャバ嬢で「復帰」もM!LKファンやきもき…共演するかもしれない佐野勇斗への“キラー”ぶり警戒