「黄金州の殺人鬼」ミシェル・マクナマラ著、村井理子訳

公開日: 更新日:

 1970年代から80年代のカリフォルニアで、50件を超える性的暴力と少なくとも12人の殺害、100件以上の強盗事件があった。それがたった1人の男の犯行だと分かったのは、男が最後に起こした殺人事件から十数年後のこと。しかし犯人特定には至らず、事件は迷宮入りした。

 そんな未解決事件を個人的な思いから追いかけ続けた著者は、犯人を「黄金州の殺人鬼」と名付ける。そして最後の事件から約30年後の2017年、犯人につながる品のひとつをネットで発見する――。

 事件の被害状況や犯人の足取りなど、パズルを解き、空白を埋めるような14年にわたる執拗な調査は圧巻。全米で話題の“シリアルキラー”ノンフィクション。

(亜紀書房 2500円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    山崎まさよし、新しい学校のリーダーズ…“公演ドタキャン”が続く背景に「世間の目」の変化

  2. 2

    ドラフト目玉投手・石垣元気はメジャーから好条件オファー届かず…第1希望は「日本ハム経由で米挑戦」

  3. 3

    ソフトバンクに激震!メジャー再挑戦狙うFA有原航平を「巨人が獲得に乗り出す」の怪情報

  4. 4

    米価暴落の兆し…すでに「コメ余り」シフトで今度こそ生産者にトドメ

  5. 5

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  1. 6

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 7

    大富豪の妻と離婚でファン離れ? イケメン既婚者俳優ディーン・フジオカの気になる今後

  3. 8

    自民×維新は連立早々に“成田離婚”も? 政策も理念も、「政治とカネ」に対する意識も、政治姿勢もバラバラ

  4. 9

    山崎まさよし公演ドタキャンで猛批判 それでもまだ“沢田研二の域”には達していない

  5. 10

    首相補佐官に就く遠藤敬氏に世間は「Who?」…維新の国対委員長が連立政権「キーマン」のワケ