「アリバイ崩し承ります」大山誠一郎著

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 新しい職場に着任後、初めての休み、「ぼく」は新しく住むことになった街を散策。アーケード式の「鯉川商店街」を歩いていると年季の入った時計屋が目につく。腕時計の電池交換のために入店すると、壁に「アリバイ崩し承ります」と怪しげな張り紙があった。

 店主の時乃に尋ねると、先代の祖父が始めたという。アリバイがあると主張する人は、何時何分にそこにいたと言うが、つまり時計が主張の根拠になっているのだから、時計屋こそがアリバイの問題をもっともよく扱えるということらしい。新米刑事のぼくは、その祖父からアリバイ崩しの仕方を伝授されたという時乃に、捜査中の難事件についてつい相談を持ち掛ける。

 時乃が7つの事件のアリバイ崩し・アリバイ探しに挑む連作ミステリー。

(実業之日本社 680円+税)

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