「白村江」荒山徹著

公開日: 更新日:

 百済の義慈は、父王の逝去を機に後継者に推戴される予定だった異腹弟の豊璋を廃王子し、王座を得る。さらに義慈は新羅征討に乗り出し、難攻不落の大耶城を陥落。一方、流罪となった豊璋は暗殺される寸前に突如現れた、倭国の蘇我入鹿によって救出される。義慈は、倭国との関係を考慮して様子見を決め込む。同じ頃、新羅の春秋は女帝・徳曼をお忍びで訪問。徳曼の最愛の情人でもある春秋は国家衰亡の危機に際し、高句麗との同盟を提言。徳曼を説得して、自ら密使となり高句麗の重臣・蓋蘇文に接近する。一方の倭国では蝦夷と入鹿の親子が虎視眈々と皇位の簒奪(さんだつ)をもくろんでいた。

 白村江の戦いに至るまでの21年間を壮大なスケールで描く時代大河。

(PHP研究所 940円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  3. 3

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  5. 5

    巨人大ピンチ! 有原航平争奪戦は苦戦必至で投手補強「全敗」危機

  1. 6

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 7

    衝撃の新事実!「公文書に佐川氏のメールはない」と財務省が赤木雅子さんに説明

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    高市首相が漫画セリフ引用し《いいから黙って全部俺に投資しろ!》 金融会合での“進撃のサナエ”に海外ドン引き

  5. 10

    日本ハムはシブチン球団から完全脱却!エスコン移転でカネも勝利もフトコロに…契約更改は大盤振る舞い連発