「特別講義『ひきこもり大学』」ひきこもり大学出版チーム編

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「ひきこもり」が絡む事件の多発化が目立ち、あたかも彼らがモンスターかのように感じている人も少なくない。しかし実際は、いじめに遭いながらも必死に生きる中で社会に出るエネルギーを使い果たした、親の言葉の暴力から逃げるためひきこもったなど、今の世の中の「生きづらさ」をまともに受け止めてしまっている人たちが大多数である。

 現在、ライフスタイリストとして活躍する乃浬子さんは、家に居場所がなくひきこもることができなかった「外こもり」を経験。スタイリストとして活躍するも「自己評価の低さ」に苦しみ、渡米し12年間を過ごした。やがて乃浬子さんは「生きづらさ」の原点は家族との関係にあることに思い至る――。

 本書はひきこもった本人が講師役になり、親や支援者に向け、自分の経験や知恵を授業する「ひきこもり大学」の活動を9つの講座にまとめたもので、生の声や親への具体的なアドバイスなどが紹介されている。何かとネガティブに捉えられがちだが、ひきこもったからこそ気づいた「幸せの基盤は自尊心」「家族がそれぞれの人生を受け取っていくことの大切さ」などのメッセージは、読者の生きるヒントになるかもしれない。

(潮出版社 1600円+税)

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