「小布施・地獄谷殺人事件」梓林太郎著

公開日: 更新日:

 昭和20年秋、長野県小布施村の家具職人・坪倉夫妻が養子を迎える。名古屋で保護されたその女の子は、6月の空襲で傷を負い、以前の記憶を失っていた。夫妻は13、14歳と思われたその子を七恵と名付けた。

 6年後、七恵の縁談が進む中、夫妻の留守中、七恵は家に入り込んできた男に暴行され妊娠し、結婚話は破談に。七恵は反対を押し切って女の子を出産する。幸帆と名付けられた七恵の娘が2歳を迎えるころ、坪倉が携わった酒蔵の建て替え工事が完了。その祝賀会の夜、酒蔵の庭で男の刺殺体が見つかる。被害者は長野市の銘木店の社員・猿畠だった。

 そんな中、七恵は小布施の町に流れ着いた画家の古屋敷と出会う。

 戦後間もない小布施を舞台に描くヒューマンミステリー。

(光文社 990円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」

  2. 2

    円安地獄で青天井の物価高…もう怪しくなってきた高市経済政策の薄っぺら

  3. 3

    現行保険証の「来年3月まで使用延長」がマイナ混乱に拍車…周知不足の怠慢行政

  4. 4

    ドジャース大谷翔平が目指すは「来季60本15勝」…オフの肉体改造へスタジアム施設をフル活用

  5. 5

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  1. 6

    佐々木朗希がドジャース狙うCY賞左腕スクーバルの「交換要員」になる可能性…1年で見切りつけられそうな裏側

  2. 7

    【武道館】で開催されたザ・タイガース解散コンサートを見に来た加橋かつみ

  3. 8

    “第二のガーシー”高岡蒼佑が次に矛先を向けかねない “宮崎あおいじゃない”女優の顔ぶれ

  4. 9

    二階俊博氏は引退、公明党も連立離脱…日中緊張でも高市政権に“パイプ役”不在の危うさ

  5. 10

    菊池風磨率いるtimeleszにはすでに亀裂か…“容姿イジリ”が早速炎上でファンに弁明