「属国民主主義論」内田樹、白井聡著

公開日: 更新日:

 日本の政治の現実を論じた対談集。

 2015年、当時の安倍政権はこれまでの憲法解釈を変更して、日本の憲法学者の98%が違憲とした安保関連2法案を強行採決。これにより政府は「たとえ日本が攻撃されていなくて、同盟関係にあるアメリカが攻撃された場合は武力をもって反撃する」という集団的自衛権を公に容認した。

 実はこうした安倍政権の動きは、その3年前にアメリカの元高官が発表したリポートの内容をくみ取ったものだという。安倍政権は、このリポートに忠実に従いTPP交渉に参加を決め、憲法解釈の変更に踏み切ったと指摘。

 他にも、2021年の衆議院選や東京五輪なども俎上に、対米従属化が加速する日本政治の現状を憂い、読者に覚醒を促す。

(朝日新聞出版 1078円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 4

    大山悠輔に続き石川柊太にも逃げられ…巨人がFA市場で嫌われる「まさかの理由」をFA当事者が明かす

  5. 5

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  3. 8

    どうなる?「トリガー条項」…ガソリン補助金で6兆円も投じながら5000億円の税収減に難色の意味不明

  4. 9

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  5. 10

    タイでマッサージ施術後の死亡者が相次ぐ…日本の整体やカイロプラクティック、リラクゼーションは大丈夫か?