「俺たちは神じゃない」中山祐次郎著

公開日: 更新日:

 都内の総合病院で働く外科医の剣崎は、大腸がん手術をはじめ、手技の高さには定評がある。その剣崎が最も信頼を置いているのが同僚の松島だ。さまざまな病院で修羅場を体験してきた松島の適応力は剣崎にはないものだ。

 ある日、外来診療を終えた剣崎は手術室から緊急呼び出しされる。泌尿器科の稲田が手術中の患者の出血が止まらないという。駆け付けた剣崎は、患者の体に両腕を入れ、骨盤の奥にある2カ所の出血点を手探りで見つけ出し押さえる。しかしこれでは、止血のため血管を縫うことができない。稲田は頼りにならず、このままでは患者の命も危ない。そのとき、松島が手術室に入ってきた。

 現役外科医が総合病院の日常をリアルに描くエンターテインメント。

(新潮社 737円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  4. 4

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  5. 5

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  1. 6

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    矢地祐介との破局報道から1年超…川口春奈「お誘いもない」プライベートに「庶民と変わらない」と共感殺到

  4. 9

    渡邊渚“逆ギレ”から見え隠れするフジ退社1年後の正念場…現状では「一発屋」と同じ末路も

  5. 10

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態