「SDGsは地理で学べ」宇野仙著

公開日: 更新日:

 世界では高速で物事が動いており、日本のSDGsへの取り組みや国民意識は、既に周回遅れになっているという。本書は、地理の視点からSDGsを解説したテキスト。

 豊かな生態系や大自然に恵まれたイメージがあるオーストラリアで、干ばつや大規模な森林火災、サンゴ礁の白化現象が起きていながら、環境対策に消極的な背景を解説。

 一方、石炭輸入量の6割を同国に頼る日本にとって、彼らが抱える環境問題や自然災害が決して対岸の火事ではないことを指摘する。

 他にも中国やインドの深刻な大気汚染、シベリアで起きている永久凍土の融解などを例に、国境を超えて世界を揺るがす環境問題をはじめ、人権や貧困、経済成長などの地球的課題について世界の現状を解説する。

(筑摩書房 880円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  3. 3

    「おこめ券」迫られる軌道修正…自治体首長から強烈批判、鈴木農相の地元山形も「NO」突き付け

  4. 4

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  5. 5

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  1. 6

    12月でも被害・出没続々…クマが冬眠できない事情と、する必要がなくなった理由

  2. 7

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  3. 8

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  4. 9

    黄川田地方創生相が高市政権の“弱点”に急浮上…予算委でグダグダ答弁連発、突如ニヤつく超KYぶり

  5. 10

    2025年のヒロイン今田美桜&河合優実の「あんぱん」人気コンビに暗雲…来年の活躍危惧の見通しも