「野火の夜」望月諒子著

公開日: 更新日:

 銀行の両替機から血で汚れた旧5000円札が見つかった。翌日も翌々日も埼玉などで見つかり、その総額は200万円以上。

 木更津で血まみれの5000円札が定期的に発見された雑誌の自販機を見張っていた警官が、停車した白い車の男に声を掛けると、男は脱兎のごとく逃げ去った。

 雑司が谷の桐野真一の弁護士事務所に、以前、息子のことで相談にきたことがある森本賢次が訪れた。木更津で警官に追われて逃げたのは、森本の息子、恒夫だという。あの血まみれの5000円札は、森本が25年前に九州行きの船の中で盗んだものだが、それを恒夫が持ち出したと。

 女性ジャーナリストが25年前の殺人放火事件を追うクライムノベル。

 (新潮社 2090円)

【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲