「ナチズムの美学」ソール・フリードレンダー著 田中正人訳

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「ナチズムの美学」ソール・フリードレンダー著 田中正人訳

 第2次世界大戦後、ナチスの行ったことすべてが非難され、彼らを思い起こさせるものはすべて取り除かれた。しかし、60年代末以降、ヒトラーやナチス、そして彼らが行ったホロコーストを題材とする映画や文学作品、回想録などが登場した。

 本書は、そうした作品を読み解きながら、当時のドイツ国民を熱狂させたナチズムの魅惑力を分析したテキスト。

 ユルゲン・ジーバーベルク監督の7時間近くに及ぶ大作「ヒトラー、あるいはドイツ映画」(1977年)など、多くの映画を取り上げ、ナチズムの魅惑力の根源が「キッチュと死」という相反するモチーフであると指摘。さらにヒトラーのイメージの二極性、ナチズムとエロチシズムの親和性などを論じたナチズム研究の古典的名著。

(筑摩書房 1210円)

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