「絶景 混浴秘境温泉 ファイナル」大黒敬太写真・文

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「絶景 混浴秘境温泉 ファイナル」大黒敬太写真・文

 昭和から平成、そして令和へと世の中は移り変わり、昔ながらのさまざまな習俗や文化、神事も見直しを迫られたり廃止を検討されたりしている。そのひとつとして懸念されるのが混浴文化だ。

 本書は、この先いつまで入れるか分からない各地の混浴温泉を紹介するビジュアルガイド。

 トップバッターは「日本初の新婚旅行」で坂本龍馬が最愛の妻・お龍と2週間湯治した鹿児島県霧島市の塩浸温泉。当時は温泉宿が立ち並ぶほどにぎやかだったが、現在この地にあるのは日帰り入浴施設1つのみ。

 その近くの「竹林の湯」がお目当ての混浴温泉だ。その名の通り、竹林に自噴する温泉が、川へと流れ落ちる途中の石灰華で覆われた岩のくぼみが風呂として開放されているのだ(無料の共同湯)。

 福島県の沼尻温泉の元湯は毎分1万3400リットルを湧出する野湯。その湯は「硫黄川」となって下流200~300メートルにわたって所々で湯あみが楽しめるという。そのひとつ「白糸の滝湯」は駐車場から1時間歩いてようやくたどり着く山の中だが、温泉に漬かりながら見渡す景色は書名通り、まさに絶景だ。

 大自然の中で満喫できるこうした野趣あふれる温泉をはじめ、白濁湯で人気の長野県・白骨温泉「泡の湯」や秋田県・大湯温泉の「阿部旅館」のように宿泊施設に設けられた混浴温泉(日帰り入浴可能な場所も多数)も含め、全国各地の111湯をモデル女性の入浴シーンとともに紹介。

 中には、ガイドブックには載っておらず、知る人もほとんどいないという、道端に置かれたポリバスに源泉を注ぎ込んだだけの山口県の「中原温泉」のように、ある意味、秘湯中の秘湯もある。

 失ってから、あのとき入っておけばと悔やまないために、善は急げ。 (メディアソフト 1400円)

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