「性の境界」松岡正剛著

公開日: 更新日:

「性の境界」松岡正剛著

 セックス(性差)とジェンダー(性別)、そしてLGBTQ+など、近年、私たちが学び直し、認識を改めなければならないさまざまなテーマについて書かれた書物を読み解くブックエッセー集。

 そもそも多くの生物において、その本質的な生命活動は、性がなくても維持されてきた。ではなぜ、細菌細胞は「分裂」という行為によって生殖するようになったのか。その「性」の謎に迫った生物学者リン・マーグリス(あのカール・セーガンの元妻)と息子のドリオン・セーガンによる「性の起源」などでまずは性の多様性について考える。

 ほか、ペニスについて何から何まで書いてある「ペニスの文化史」やゲイマガジンを創刊した伊藤文学の「『薔薇族』編集長」など、学術書から一般書まで縦横無尽に読み込み、人間の深淵に迫る。 (KADOKAWA 1980円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    有本香さんは「ロボット」 どんな話題でも時間通りに話をまとめてキッチリ終わらせる

  2. 2

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 3

    NHK「昭和16年夏の敗戦」は見ごたえあり 今年は戦争特別番組が盛りだくさん

  4. 4

    市船橋(千葉)海上監督に聞く「高校完全無償化で公立校の受難はますます加速しませんか?」

  5. 5

    綾瀬はるか3年ぶり主演ドラマ「ひとりでしにたい」“不発”で迎えた曲がり角…女優として今後どうする?

  1. 6

    プロ志望の健大高崎・佐藤龍月が左肘手術経てカムバック「下位指名でものし上がる覚悟」

  2. 7

    中山美穂「香典トラブル」で図らずも露呈した「妹・忍」をめぐる“芸能界のドンの圧力”

  3. 8

    石破首相が「企業・団体献金」見直しで豹変したウラ…独断で立憲との協議に自民党内から反発

  4. 9

    長渕剛がイベント会社に破産申し立て…相次ぐ不運とトラブル相手の元女優アカウント削除で心配な近況

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希“ゴリ押し”ローテ復帰が生む火種…弾き出される投手は堪ったもんじゃない