「上野 アンダーグラウンド」本橋信宏著

公開日: 更新日:

「上野 アンダーグラウンド」本橋信宏著

 博物館や美術館が密集し、日本一の文化エリアであるとともに、隣り合わせるようにラブホテルや風俗店が密集、さらにホームレスなど社会からはじかれた人々が、どこからともなく集まってくる。そんなカオスの街・上野に生きる人々を長期取材したルポルタージュ。

 世界遺産の国立西洋美術館は、「葵部落」と呼ばれた貧民窟の跡地に立っているという。そんな歴史を振り返りつつ、まずは街を散策しながら、上野公園に立つ有名な西郷隆盛像の謎などを紹介。

 ほかにも、本番系中国エステ店が占拠する風俗マンションへの潜入ルポや、江戸時代の陰間茶屋以来のゲイタウンとしての顔、そして出会い系喫茶や宝石街で出会った女性たち、さらにアメ横の今昔など。

 体を張った取材で上野という街の深部に迫る。 (新潮社 990円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    豊作だった秋ドラマ!「続編」を期待したい6作 「ザ・トラベルナース」はドクターXに続く看板になる

  3. 8

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  4. 9

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  5. 10

    中山美穂さんが「愛し愛された」理由…和田アキ子、田原俊彦、芸能リポーターら数々証言