著者のコラム一覧
増田晶文作家

1960年、大阪生まれ。同志社大学法学部卒。「果てなき渇望」(文藝春秋ナンバー・スポーツノンフィクション新人賞)でデビュー。著書に「稀代の本屋 蔦屋重三郎」「絵師の魂 渓斎英泉」「楠木正成 河内熱風録」「ジョーの夢」「エデュケーション」など多数。

(84)猪牙舟は吉原通いの遊客の足

公開日: 更新日:
切り絵・小宮山逢邦

 重三郎は線香の煙の行方を万感の想いで追う。煙はまっすぐに立ち昇ったあと頭の上でたなびき、ゆっくりと消えていった。

 墓前で手を合わせていた、とせが振り返った。

「小紫さんといろいろお話しちゃった」

 蔦重は微笑む。春がくれば小紫の命日。とせはそれを忘れない。今… 

この記事は有料会員限定です。
日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。

(残り1,320文字/全文1,461文字)

【連載】蔦屋重三郎外伝~戯家 本屋のべらぼう人生~

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐野勇斗は書道六段で英語も堪能 愛知県立岡崎西高校から明治学院大英文学科へ

  2. 2

    バレーSVリーグに現役選手から不満爆発!《ハテナがつく事ばかり》の現状招いた真犯人

  3. 3

    嵐が去った後に340万人のファンが向かう先…Snow Man、M!LKに次いで有力“不祥事グループ”「ACEes」に募る不安

  4. 4

    これが日本の「中流」サラリーマン転落の軌跡 年金の「繰り上げ受給」を選ぶのは、お金と仕事がない人

  5. 5

    巨人・橋上秀樹監督代行とは何者か…原辰徳氏には干され、阿部監督が心酔した“野村ID野球”の継承者

  1. 6

    巨人・坂本勇人「引退→即監督就任」に現実味 数々の女性問題にも動じぬ“精神力”が好材料に

  2. 7

    最重鎮OB廣岡達朗氏が巨人を一刀両断「野村克也の教え子がシーズン終了まで代行なんて冗談じゃない」

  3. 8

    絶好調!巨人・阿部慎之助を支える最強あげまんグラドル小泉麻耶

  4. 9

    ナフサ由来の資材不足で酷暑の真夏にエアコンが使えなくなる「電気代補助」で利用促進も本末転倒

  5. 10

    ゾンビたばこ羽月隆太郎が涙の激白 広島内で「関与は6人」「壮絶イジメ」「裏切り」【会見全文】