「限界の国立大学」朝日新聞『国立大の悲鳴』取材班著

公開日: 更新日:

「限界の国立大学」朝日新聞『国立大の悲鳴』取材班著

 国による国立大学の法人化から20年を経た今年6月、国立大学協会は異例の声明を発表。教職員の人件費や研究費に充てる国からの運営費交付金が減らされた上、光熱費や物価の高騰が重なり、各大学の財務が危機的な状況にあると訴えたのだ。

 国は運営費交付金を減らし続け、研究費が欲しければ、ほかの大学や研究者との競争に勝つと「競争的資金」を獲得できる仕組みにするなど、「選択と集中」政策を強化。

 その結果、教育に使う予算も教職員の人件費も絞らざるをえず、設備や建物の老朽化も激しく、今や国立大学は「残酷立」と揶揄されている。

 法人化によって、教育の高度化を妨げ、劣化し始めた国立大学の現状を取材したリポート。

(朝日新聞出版 924円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  3. 3

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  4. 4

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  5. 5

    “やらかし俳優”吉沢亮にはやはりプロの底力あり 映画「国宝」の演技一発で挽回

  1. 6

    参院選で公明党候補“全員落選”危機の衝撃!「公明新聞」異例すぎる選挙分析の読み解き方

  2. 7

    「愛子天皇待望論」を引き出す内親王のカリスマ性…皇室史に詳しい宗教学者・島田裕巳氏が分析

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    松岡&城島の謝罪で乗り切り? 国分太一コンプラ違反「説明責任」放棄と「核心に触れない」メディアを識者バッサリ

  5. 10

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒