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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

高嶺ふぶきさんは切除…甲状腺がんは9割が予後良好 手術せず経過観察で済む

公開日: 更新日:

 元宝塚の高嶺ふぶきさん(60)の闘病ぶりが話題を呼んでいます。報道によると、40代で甲状腺の機能が亢進するバセドー病を患い、2020年には甲状腺がんと診断され、左右の甲状腺を切除されたそうです。

 甲状腺は喉仏の下にあって、代謝を調節するホルモンを分泌します。バセドー病になると、新陳代謝が活発になるため脈が速く、汗をよくかいて、疲れやすくなるほか、微熱もあります。精神的には、イライラしたり、不眠になったりして、落ち着きがなくなるのも特徴です。喉仏の腫れで気づき、受診するのが典型です。

 バセドー病から甲状腺がんが発生するわけではありませんが、バセドー病患者のうち1%くらいの頻度で甲状腺がんを合併するといわれます。ただし、甲状腺がんは多くが命に影響せず、微小なものを持っていますから、バセドー病で頻回に超音波検査を受けると、そうした無害な甲状腺がんを見つける可能性も否定できません。

 こうした甲状腺がんの特徴を踏まえると、治療する前は過剰診断かどうかの見極めがとても重要です。過剰診断とは、死因にならないような病気をあえて診断すること。それによって不要な治療が行われることがより問題です。

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