「小鍋屋よろづ公事控 赦しの紅葉鍋」有馬美季子著

公開日: 更新日:

「小鍋屋よろづ公事控 赦しの紅葉鍋」有馬美季子著

 文化8(1811)年文月(7月)のその日も、お咲と銀二が日本橋小網町で営む小鍋屋「よろづ」は賑わっていた。店では旬の食材を小鍋仕立てで提供しており、今日の献立は鮎を茄子や茗荷などと煮た「冷やし鮎鍋」だ。

 銀二は元板前だが訳あって今は包丁を握っておらず、調理はお咲が担当している。昼の客がひけた店に2組の夫婦と子どもが1人訪ねてくる。お咲は結婚前、もめ事の当事者に代わって訴訟を進めたり、手続きを指導する公事師をしており、今も無償で相談に乗っているのだ。今日の相談は、捨て子を8年間育てた夫婦と生みの親の夫婦とどちらに親の権があるかというものだった。(「生みの親か、育ての親か」)

 お咲が料理と公事の二刀流に腕を振るう時代人情連作集最新刊。

(徳間書店 858円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    麻生太郎が「皇室典範」改正を急ぐ理由は…“日本会議の30年の集い”に間に合わせたいから

  2. 2

    福山雅治も結婚後は苦戦…亀梨和也も正念場を迎えている

  3. 3

    佐藤二朗の地上波ドラマはしばらく厳しいが…橋本愛の事態はもっと深刻

  4. 4

    安青錦は「カラダ」より「アタマ」に課題…2ケタ勝利で大関復帰を果たせるか

  5. 5

    小栗旬は「思い入れがない」コメント…福田雄一監督また炎上でも仕事が減らない映画業界のウラ事情

  1. 6

    要潤、玉山鉄二、速水もこみち…40代イケオジ俳優3人の「人生いろいろ」

  2. 7

    高市首相に“もう1つの爆弾”「副首都法案」炸裂の可能性 会期延長なら疑惑追及&身内疲弊のWパンチ

  3. 8

    二宮和也をNHKが起用で音楽特番MCは元嵐まみれに…テレビ局では“ポスト嵐”探しが迷走中

  4. 9

    佐藤二朗騒動の余波!「福田組」の長澤まさみへの“ハラスメント”舞台挨拶の悪ノリ動画が再注目…女性視聴者は嫌悪

  5. 10

    引退した東山紀之に錦織一清演出で「少年隊」還暦コンサートのすすめ