「旅行屋さん」河治和香著

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「旅行屋さん」河治和香著

 東海道と中山道の合流地点の宿場町、近江国の草津に草津駅が開業した1889年、近くの大路井村の村長だった南信太郎は、用地買収への尽力が認められ、草津駅構内で立ち売り弁当の販売を認められた。

 息子の新助は東京の私塾に入るため1900年に上京。休日は近郊の寺参りをして、「鉄道唱歌」に歌われた全国の名所に行ってみたいという思いを募らせていた。20歳になり、「兵役につく前に伊勢参りを」と同行者を募ったら、希望者は約100人。草津駅の駅長に相談して、臨時列車を手配することに。線路が空いている夜に出発し、参拝後、深夜に戻る「日帰りの伊勢参拝」を計画した。

 日本初の旅行会社「日本旅行」の創業者の物語。 (実業之日本社 2090円)

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