「お江戸薬膳出前帖 さいわい飯」倉阪鬼一郎著

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「お江戸薬膳出前帖 さいわい飯」倉阪鬼一郎著

 本道(内科)の医師・幸庵は、診療所の休診日には料理人だった父が残した料理屋「旬屋」の板場に立ち、薬膳料理をふるまっている。また、患者の家に薬膳料理の出前も行っている。そんな幸庵の診療所に、弟子の由吉の姉・おみかが助手として加わった。その直後、患者の畳表問屋の治五郎が急死する。美食と飲酒で、体に不具合が生じていた治五郎に、幸庵はまず酒をやめさせ薬膳を届けることにした。しかし、出席した寄り合いで酒を飲み、倒れたという。中風のようだ。

 まもなく、かわら版に治五郎は旬屋の薬膳料理によって亡くなったと誹謗中傷の記事が出回り、旬屋の客が途絶える。治五郎の死を逆恨みした息子の福太郎の仕業のようだ。

 薬膳料理のうんちく満載の江戸人情物語。 (実業之日本社 847円)

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