俳優・加藤健一さんは“静かな酒”が好き 「芝居の話は抜きで」

公開日: 更新日:

 1970年代につかこうへい事務所の舞台「熱海殺人事件」「蒲田行進曲」などで活躍した加藤健一さん(65)。一人芝居「審判」を上演するためにつくった「加藤健一事務所」は今年で35周年を迎えた。テレビに出るより舞台が好きという根っからの舞台俳優だ。

 高校を卒業して半年だけサラリーマン生活をしたことがあるけど、あとは俳優修業のためにアルバイトしながら養成所で芝居の勉強をしていたので、いつも金欠。喫茶店に行くお金もなかったですね。でも、お酒は嫌いじゃないから、新宿で友人がやっていた飲み屋に行っては飲ませてもらっていました。ツマミを頼むと高くつくから安いお酒を時間をかけてゆっくり。サントリーの白(ホワイト)は手が出ないから赤(レッド)です。ダルマ(オールド)なんか高根の花でした。

 今のような焼酎ブームのはるか前ですから、主流はウイスキー。映画を見てると、よく石原裕次郎さんがハイボールを頼むシーンがあって、ウイスキーがカッコよく見えた時代です。

 つかさんも結構飲むので、たびたび酒の席にご一緒したものですが、風間杜夫さんや平田満さんと飲みに行くことはほとんどなかったですね。つかさんの芝居作りは台本がなくて、その場でセリフを作っていく「口だて」という独自の稽古スタイルなので、セリフを覚えるのが先決。飲みに行ってる暇がなかったんじゃないかな。風間さんなんか「酒を断つくらいなら芝居をやめる」というお酒好きだから、飲んでいたかもしれないけど。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  2. 2

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  5. 5

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  1. 6

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  2. 7

    レーダー照射問題で中国メディアが公開した音声データ「事前に海自に訓練通知」に広がる波紋

  3. 8

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  4. 9

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  5. 10

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」