「嫌な女」でメガホンの黒木瞳はわがままを封印できるのか

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 黒木瞳映画監督を手がける。作品は桂望実原作「嫌な女」の映画化で、対照的な性格の持ち主である2人の女性を描く。8月1日からクランクインだそうだ。

 有名女優が監督業をやるのはレアケース。田中絹代が53年に「恋文」で監督デビュー、計6本を演出した。近年では桃井かおりが「無花果の顔」を監督したくらい。松田優作や役所広司など男優の監督作は結構あるのに女優の監督作の少なさは意外な気もする。

「嫌な女」は黒木自身の企画だという。松竹に持ち込み、同社が製作にゴーサインを出した。松竹は最近、製作本数を増やし、さまざまな企画を進めている。しかも、大手のなかではもっとも自社製作に積極的な会社で、黒木の熱意が伝わったのだろう。

 彼女自身は映画に出演せず、今が旬の30代の女優が主役を張るという。桃井は監督作でも出演している。監督する作品でも女優なら出たがるのが普通。黒木はそれだけ演出面に懸けているのだろう。

 ただ、当然ながら現場経験のない素人だ。ベテランのスタッフが彼女をどこまで支えるのかが重要なポイント。出演する女優とのコミュニケーションも大切。黒木は我が強いというが、女優のわがままな面を封印して現場をまとめることができれば、女優陣も安心して演技に集中できるだろう。

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