映画館に「都心回帰」現象 シネコン乱立の新宿大賑わい

公開日: 更新日:

 昨年の映画界は年間の興収が2100億円台になりそうな見通しだ。これは2000年以降で最高だった10年の2207億円に迫る成績。1社に集中しがちなヒット傾向など個々の問題点は山積しているが、数字だけを見る限りにおいては、いい年だった。

 作品では洋画の強力シリーズものが強かったが、映画館側から見て特徴的なことがひとつあった。都内・新宿の興行シェアが格段に上がったのだ。これは昨年4月にオープンしたTOHOシネマズ新宿の存在が大きいが、それだけではない。

 近くにある既存館の新宿ピカデリー、新宿バルト9ともに収益を落とさず、昨年の新宿地区全体の興収が大幅に上昇したのである。普通、近隣にシネコンができれば、既存館は当然のように数字を落とす。だが、新宿はそうならなかった。

 10年ほど前、新宿地区は全体の興収が50億円前後にまで下がったことがあった。それが新宿バルト9、新宿ピカデリーができて以降、75億円前後にまで回復。さらに新シネコンができた昨年では100億円を超えるところまで伸びるだろうと推測される。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    秋季関東大会で横浜高と再戦浮上、27連勝を止めた「今春の1勝」は半年を経てどう作用するか

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    公明票消失で自民衆院「東京選挙区」が全滅危機…「萩生田だけは勘弁ならねぇ」の遺恨消えず

  4. 4

    星野監督時代は「陣形」が存在、いまでは考えられない乱闘の内幕

  5. 5

    「自維連立政権」爆誕へ吉村代表は前のめりも、早くも漂う崩壊の兆し…進次郎推しから“宗旨変え”

  1. 6

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  2. 7

    国民民主党・玉木代表「維新連立入り」観測に焦りまくり…“男の嫉妬”が見苦しすぎる

  3. 8

    自民「聞いてないよォ」、国民・玉木氏「どうぞどうぞ」…首相指名の行方はダチョウ倶楽部のコント芸の様相

  4. 9

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  5. 10

    「ガルベスと牛乳で仲直りしよう」…大豊泰昭さんの提案を断固拒否してそれっきり