元麻薬取締官に聞く 高知逮捕は警察へのマトリの対抗心か

公開日: 更新日:

「いやいや、どっちが優秀なんてことはない。ただ、マトリの取締官にはいろんなタイプがいて、極道に強い者、若い人の捜査にたけた者、芸能界にルートがある者などさまざまです。私は極道が主でしたが、何千、何万人ものシャブ中毒者を見ていると、痩せ方や目つきを見ただけでカンが働く。高知東生に関しては、顔がまったく別人ですからすぐにわかります。まあ、私の若いころは、縄張り争いというか、警察との関係もギクシャクしていましたが、最近はそうでもなくなりました。互いに強みとなる武器がありますから、うまく連携するようになっていますね」

 そうであれば、同じような組織は2つもいらないのでは?

「確かに小泉政権時代に、警察、海上保安庁、税関の職員を合わせた統合組織をつくろうという動きがありました。ただ、我々の方から『ようでけん』と断ったように記憶しています」

 やはり、警察組織へのライバル心は残っているのでは?

「清原を警視庁がパクったことで、いい意味での対抗心は働いたと思います。むしろ、互いに競争し合って高みに上らないと、こういう薬物犯罪はなくならない。我々は元来、厚労省の職員ですから、学校の生徒や司法修習生、保護司の方々などに薬物乱用の危険性などを地道に指導していく活動を行っています。芸能人の逮捕は一罰百戒でマスコミも大きく取り上げますから、啓蒙という観点からは効果が大きい。尾行や張り込みには一般人以上に神経を使いますが、力も入ります」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  3. 3

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 4

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  5. 5

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  1. 6

    陰謀論もここまで? 美智子上皇后様をめぐりXで怪しい主張相次ぐ

  2. 7

    白木彩奈は“あの頃のガッキー”にも通じる輝きを放つ

  3. 8

    渋野日向子の今季米ツアー獲得賞金「約6933万円」の衝撃…23試合でトップ10入りたった1回

  4. 9

    12.2保険証全面切り替えで「いったん10割負担」が激増! 血税溶かすマイナトラブル“無間地獄”の愚

  5. 10

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?