故・藤山寛美に師事 曾我廼家八十吉が見た“ホンマの天才”

公開日: 更新日:

 松竹新喜劇でデビューし、最近はNHK朝の連続テレビ小説をはじめ、ドラマでも活躍中の曾我廼家八十吉さん(60)。役者の基礎から厳しく、そして愛情を持って育ててくれたのが故・藤山寛美さん(享年60)だ。

  ◇  ◇  ◇

「人の芝居を見ることが勉強や。芸を盗め」「腹で(心を込めて)芝居せえ」「背中でも芝居できる役者になれ」「開け(開演)の5分、10分が勝負や」「“役の者(役柄)”になるから役者やぞ」……。

 師匠の藤山(寛美)先生が亡くなられて、もう27年になろうとしてますが、先生に教えていただいたことや言葉の数々は今も忘れられないですね。実家は京都の北、日本海に面する丹後町にあって、帯とか作る機織りをしていました。高校卒業後、2年ほど家業を手伝っていましたが、役者になりたいという夢をかなえたくて、20歳の時に長兄を頼って大阪に出てきたのです。今から41年前、1976年4月でした。

 ご縁というのは不思議なもので、兄の知り合いの知り合いのツテで、その1カ月後、5月に松竹新喜劇に入団できまして、しばらくすると先生に「ちょっと部屋、手伝ってくれへんか?」と声をかけていただきました。「部屋を手伝う」。早い話が「付き人の1人になってくれ」ということですが、先生の場合、世間で想像するような付き人とはまったく違いましてね。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  3. 3

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  4. 4

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  5. 5

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  1. 6

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  2. 7

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  3. 8

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  4. 9

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  5. 10

    佳子さま“ギリシャフィーバー”束の間「婚約内定近し」の噂…スクープ合戦の火ブタが切られた

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    白鵬のつくづくトホホな短慮ぶり 相撲協会は本気で「宮城野部屋再興」を考えていた 

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  4. 4

    佳子さま“ギリシャフィーバー”束の間「婚約内定近し」の噂…スクープ合戦の火ブタが切られた

  5. 5

    狭まる維新包囲網…関西で「国保逃れ」追及の動き加速、年明けには永田町にも飛び火確実

  1. 6

    和久田麻由子アナNHK退職で桑子真帆アナ一強体制確立! 「フリー化」封印し局内で出世街道爆走へ

  2. 7

    松田聖子は「45周年」でも露出激減のナゾと現在地 26日にオールナイトニッポンGOLD出演で注目

  3. 8

    田原俊彦「姉妹は塾なし」…苦しい家計を母が支えて山梨県立甲府工業高校土木科を無事卒業

  4. 9

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  5. 10

    実業家でタレントの宮崎麗果に脱税報道 妻と“成り金アピール”元EXILEの黒木啓司の現在と今後