佐藤浩市の息子 寛一郎が映画で証明した“名優三代の血脈”

公開日: 更新日:

 話題の若手キャストが勢ぞろいした青春映画「心が叫びたがってるんだ。」が公開中。「べっぴんさん」の芳根京子(20)と人気グループSexy Zoneの中島健人(23)、佐藤浩市(56)を父に持つ寛一郎(20)らが共演する学園もので、2015年に公開されヒットした同名のアニメ映画を、「近キョリ恋愛」など青春ドラマを得意とする熊澤尚人監督が実写化した。気になる仕上がりはどうなのか、映画批評家の前田有一氏に聞いた。

「もともとアニメ版は、ファンタジー要素がない上に綿密なロケハンをした秩父の風景を描きこんで作られた現実味ある人間ドラマで、実写化に向いた原作でした。この実写映画版も秩父で撮影され、ストーリーもほぼ同じ。特筆すべきは若手キャストたちの抑制の利いた演技のアンサンブルで、思春期ならではの未熟ながら純粋な心の機微が表現され、原作以上にノスタルジックな感動を味わえると思います」

 地域の交流イベントの実行委員に任命された4人の高校生男女が、衝突を繰り返しながらも距離を縮め、出し物であるミュージカルの実現に向け奮闘する成長物語。それぞれトラウマや悩みを持つ4人には、他人とのコミュニケーションがうまくいかない共通項があり、その克服もテーマとなっている。父親の浮気にショックを受けて声を失ったヒロイン(芳根)に密かに思いを寄せる元野球部エースを、俳優デビューしたばかりの寛一郎が熱演する。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ